100人に1人が知的能力障害(知的障害)の原因、症状、治療法

体、身体、健康

知的能力障害とは?

知的能力障害とは、生まれながらにして知能が健常者と比べて標準以下で、コミュニケーション、行動、学習に困難が生じる障害です。

女性より男性の方が多く、人口の1%の人が知的能力障害と言われています。

知的能力障害は18歳までに現れるものを言い、人によって程度が4段階に分かれています。

知的障害の程度 IQ 手帳 内容
軽度知的障害 50〜69 B2
  • 読み書きや計算などが苦手
  • 言葉使いが苦手でコミュニケーションも人と比べ未熟
  • 自分の管理(金銭、健康管理)が苦手
中度知的障害 35〜49 B1
  • コミュニケーションに一部制限がある
  • 常識やルールの理解が出来ない
重度知的障害 20〜34 A2
  • 計算や数字の概念が理解出来ない
  • 言語の理解もできないのでコミュニケーションは大きく制限があります(簡単な単語で会話が可能)
  • 時間の概念が理解できない
最重度知的障害 〜19 A1
  • 言葉のコミュニケーションが困難(絵などを使って会話が可能)
  • 生活全般が困難(食事、入浴)

知的能力障害の症状

症状

  • 文字を読むのが困難
  • 計算が困難、できない
  • 新しい事を覚えるのが遅い
  • 技術の習得が遅い
  • うまくコミュニケーションが取れない
  • 言葉の発達が遅い
  • 学業が遅れる
  • 体がぎこちない
  • 手先が不器用
  • 運動能力の発達が遅い
  • 金銭管理ができない
  • 自分の体の健康を管理できない
  • 時間の感覚がない

併存症

発達障害ADHD(注意欠如・多動症)自閉スペクトラム症不安障害などが併存症としてよくみられます。

知的能力障害の原因

知的能力障害の原因はわからない時もあります。

また、遺伝要因は知的能力障害には関係なく、親が知的能力障害でも健常な子供が生まれ、健常な親から知的能力障害の子供が生まれます。

環境要因

出産や妊娠中の環境が知的能力障害に関係していると考えられています。

妊娠中

妊娠中の風疹、毒疹などの感染症、妊娠高血圧症、アルコール摂取、薬物などが子供の知的能力障害に関係していると考えられています。

出産時期

新生児仮死によっての低酸素状態が知的能力障害に関係していると考えられています。

出産後

脳の感染症、頭部に外傷、低栄養などが知的能力障害に関係していると考えられています。

知的能力障害の治療

現在、知的能力障害の治療は確立されていません。

障害は治りませんが困難を軽くしたり、症状が出ていない部分の能力を伸ばすなどは可能です。

療育

療育方法は知的能力障害の程度によって異なります。療育の目的は「社会復帰」で、専門的な教育プログラムの元、教育やトレーニングをします。

家族の支援やカウンセリングは重要で、知的能力障害の度合いによっては生活に支援が入ります。

療育手帳

主に知的障害の人が所得できる障害手帳で、支援や相談などのサービスを受けやすくなります。

メリット

  • 就労支援(一般の求人以外の求人も受けれる)
  • 公共料金の割引(バス、電車)
  • 政治的な支援(税金が優遇されたり、手当て金が支給されたり)

知的能力障害の判断基準

知的能力障害(知的発達症)は、発達期に発症し、概念的、社会的、および実用的な領域における知的機能と適応機能両面の血管を含む障害である。以下の3つの基準を満たさなければならない。

A.臨床的評価および個別化、標準化された知能検査によって確かめられる、論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、学校での学習、および経験からの学習など、知的機能の欠陥。

B.個人の自立や社会的責任において発達的および社会文化的な水準を満たすことができなくなるという適応機能の欠陥、継続的な支援がなければ、適応上の欠陥は、家庭、学校、職場、および地域社会といった多岐にわたる環境において、コミュニケーション、社会参加、および自立した生活といった複数の日常生活活動における機能を限定する。

C.知的および適応の欠陥は、発達期の間に発症する。

〈重症度:軽度〉

概念的領域

就学前の子ども達において、明らかな概念的な差はないかもしれない。学齢期の子どもおよび成人においては、読字、書字、算数、時間または金銭などの学習技能を身につけることが困難であり、年齢相応に期待されるものを満たすために、1つ以上の領域で支援を必要とする。成人においては、学習技能(読字、金銭管理など)の機能的な使用と同様に、抽象的思考、実行機能(すなわち計画、戦略、優先順位の設定、および認知的柔軟性)、および短期記憶が障害される。同年代と比べて、問題およびその解決法に対して、若干固定化された取り組みがみられる。

社会的領域

定型発達の同世代に比べて、対人相互反応において未熟である。例えば、仲間の社会的な合図を正確に理解することが難しいかもしれない。コミュニケーション、会話、および言語は年齢相応に期待されるよりも固定化されているか未熟である。年齢に応じた方法で情動や行動を制御することが困難であるかもしれない。この困難は社会的状況において仲間によって気づかれる。社会的な状況における危険性の理解は限られている。社会的な判断は年齢に比して未熟であり、そのため他人に操作される危険性(だまされやすさ)がある。

実用的領域

身のまわりの世話は年齢相応に機能するかもしれない。同年代と比べて、複雑な日常生活上の課題ではいくらかの支援を必要とする。成人期において、支援は通常、食料品の買い物、輸送手段、家事および子育ての調整、栄養に富んだ食事の準備、および銀行取引や金銭管理を含む。娯楽技能は同年代の者達と同等であるが、娯楽に関する福利や組織についての判断には支援を要する。成人期には、競争して、概念的な技能に重点をおかない職業に雇用されることがしばしばみられる。一般に、健康管理上の決断や法的な判断を下すこと、および技能を要する仕事をうまくこなせるようになることには支援を必要とする。子育てに一般的に支援が必要である。

参照:DSM-5 精神疾患の診断・統計マニュアル

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