100人に1人が知的能力障害(知的障害)の原因、症状、治療法

体、身体、健康

知的能力障害とは?

知的能力障害とは、生まれながらにして知能が健常者と比べて標準以下で、コミュニケーション、行動、学習に困難が生じる障害です。

女性より男性の方が多く、人口の1%の人が知的能力障害と言われています。

知的能力障害の判断基準

これら2つが知的能力障害の判断として使われます。

  • 知的機能(IQ)
  • 適応機能

知的機能(IQ)の定義

知的機能(IQ)が70以下を知的能力障害の判断基準にしています。

その中で「軽度」「中」「重度」「最重度」と分類されます。

適応機能

日常生活で他者の要求に対して適切に対処し、一人で行動できる機能のことを言います。

食事、入浴、コミュニケーション、お金の管理、自分の健康管理などができる事が判断基準になります。

知的能力障害の程度の分類

知的能力障害は18歳までに現れるものを言い、人によって程度が4段階に分かれています。

知的障害の程度IQ手帳内容
軽度知的障害50〜69B2
  • 読み書きや計算などが苦手
  • 言葉使いが苦手でコミュニケーションも人と比べ未熟
  • 自分の管理(金銭、健康管理)が苦手
中度知的障害35〜49B1
  • コミュニケーションに一部制限がある
  • 常識やルールの理解が出来ない
重度知的障害20〜34A2
  • 計算や数字の概念が理解出来ない
  • 言語の理解もできないのでコミュニケーションは大きく制限があります(簡単な単語で会話が可能)
  • 時間の概念が理解できない
最重度知的障害〜19A1
  • 言葉のコミュニケーションが困難(絵などを使って会話が可能)
  • 生活全般が困難(食事、入浴)

知的能力障害の症状

軽度知的障害の症状(IQ:50~69)

生活に支障がない事は多いです。

これらの症状が目立ちます。

  • 本などの文字を読むのが苦手
  • 文字を書くのが苦手
  • 計算が苦手(暗算やお釣りの計算)
  • 学業が遅れる
  • 言葉を話すのが苦手
  • コミュニケーションが他と比べて未熟
  • 金銭面の管理が苦手
  • 自分の健康管理が苦手

中度知的障害の症状(IQ:35~49)

合併症が見られる事が多いです。

学習能力は小学生ぐらいにとどまる事が多く、支援が必要な場合もあります。

これらの症状が目立ちます。

  • コミュニケーションがうまく取れない
  • 常識やルールの理解ができない
  • 言葉の発達が遅い
  • 手先が不器用
  • 技術の習得が遅い
  • 交通機関の利用が困難
  • 計算が苦手(暗算やお釣りの計算)
  • ひらがなでの読み書きはある程度可能
  • 新しい事を覚えるのが遅い

重度知的障害(IQ:20~34)

生活上の行動に対して支援が必要な事が多いです。

合併症が見られる事が多く、「自閉スペクトラム症」「ADHD(注意欠如・多動症)」がみられる事があります。

これらの症状が目立ちます。

  • 計算や数字の概念が理解出来ない
  • 言語の理解もできないのでコミュニケーションは大きく制限があります(簡単な単語で会話が可能)
  • 時間の概念が理解できない
  • 金銭感覚が理解できない
  • 新しい事を覚えるのが遅い
  • 一人で移動する事が困難
  • 一人で入浴が困難
  • 一人で食事が困難
  • 運動能力の発達が遅い
  • 言葉の発達が遅い

最重度知的障害(IQ:19以下)

身の回りのことは全くできず、支援が必要です。

他の身体障害やてんかんなどを伴っている場合があります。

これらの症状が目立ちます。

  • 言葉の発達がない
  • 言葉のコミュニケーションが困難(絵などを使って会話が可能な時も)
  • 一人で入浴が困難
  • 一人で食事が困難
  • 生活全般が困難
  • 寝たきりになる場合もある
  • 意思疎通ができない

併存症

  • ADHD(注意欠如・多動症)
  • 自閉スペクトラム症
  • 不安障害
  • うつ病

などが併存症としてよくみられます。

自閉スペクトラム症」と「ADHD(注意欠如・多動症)」は特に関連性が高いです。

また、40代〜50代で認知症を発症する可能性は高いと言われています。

肥満になる傾向が見られこれらのリスクも高くなると言われています。

  • 糖尿病
  • 心筋梗塞
  • 脳梗塞
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知的能力障害の原因

知的能力障害の原因はわからない時もあります。

また、遺伝要因は知的能力障害には関係なく、親が知的能力障害でも健常な子供が生まれ、健常な親から知的能力障害の子供が生まれます。

環境要因

出産や妊娠中の環境が知的能力障害に関係していると考えられています。

妊娠中

妊娠中の風疹、毒疹などの感染症、妊娠高血圧症、アルコール摂取、薬物などが子供の知的能力障害に関係していると考えられています。

出産時期

新生児仮死によっての低酸素状態が知的能力障害に関係していると考えられています。

出産後

脳の感染症、頭部に外傷、低栄養などが知的能力障害に関係していると考えられています。

発達環境の要因

親から子供への虐待や会話の不足などが原因で知的能力障害が発症する場合があります。

この場合はリハビリによって回復することもあります。

知的能力障害の兆候

乳幼児

  • 言葉の発達が遅い
  • 運動能力の発達が遅い
  • 質問が理解できない
  • 孤独になる
  • けいれんが多い

小学生〜中学生

  • 学習につまずく
  • 友達が出来にくい
  • 学校に行くことを嫌がる
  • 食事に時間がかかる
  • 服を着たり、脱いだりするのに時間がかかる

高校生〜成人

  • 計画性のある行動をする事が困難
  • 自分で判断する事が困難
  • 金銭管理ができない
  • 肥満体型になる

知的能力障害の治療

現在、知的能力障害の治療は確立されていません。

障害は治りませんが困難を軽くしたり、症状が出ていない部分の能力を伸ばすなどは可能です。

介入プログラム

知的能力障害の早期発見で「介入プログラム」を受ける事で症状を予防や軽減できる可能性があります。

支援

家族への支援は重要で、家族の「知的能力障害」に対する理解が必要です。

原因、影響、今後、教育方法、訓練方法などのアドバイスをします。

療育

療育方法は知的能力障害の程度によって異なります。療育の目的は「社会復帰」で、専門的な教育プログラムの元、教育やトレーニングをします。

知的能力障害のサポート

療育手帳

主に知的障害の人が所得できる障害手帳で、支援や相談などのサービスを受けやすくなります。

メリット

  • 就労支援(一般の求人以外の求人も受けれる)
  • 公共料金の割引(バス、電車)
  • 政治的な支援(税金が優遇されたり、手当て金が支給されたり)

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